山口県秋吉台にある石羊の並ぶツーリングスポット

秋吉台|秋吉台・秋芳洞観光サイト
画像引用元:山口県道242号秋吉台公園線 | バイク旅図鑑
山口県美祢(みね)市にある中国地方有数のツーリングスポットが「秋吉台カルストロード」です。
秋吉台カルストロードは正式には山口県道242号線のことで、国定公園秋吉台をちょうど縦断する形で敷かれています。

まず「カルストロード」の名称から説明をすると、これは山口県美祢市付近の地形である「カルスト台地」から付けられた名称です。

カルスト台地とは石灰岩などの水に溶ける性質を持っている岩石が、長年の降雨や地下水などの水にさらされることで少しずつ侵食されてできた地形のことです。

秋吉台では今もあちこちに石灰岩の白い岩肌が露出をしており、より大きな侵食を受けた土地においては鍾乳洞などが発生しています。
代表的なのが特別天然記念物として指定を受けている秋芳洞(あきよしどう)で、現在のような土地が形成されるまでには3億5千万年以上の時間が経過しているということがわかっています。
3億5千万年前の秋吉台は珊瑚礁の海でありそれが長い歴史の中で地上に浮かんだということから、現在も数多くの化石が発掘されています。

秋吉台カルストロードこと県道242号線では、道路脇に「石羊」というまるで羊の群れのような岩の塊がたくさん見られるのですが、これらはすべて石灰岩の侵食によってできあがったものです。

爽快感のあるロードとして人気

秋吉台カルストロードは以前までは有料道路でしたが現在では無料開放されており、自由に自動車やバイクが通れるようになっています。

道路は全長13kmとそれほど長くはありませんが、道路全体の開放感は大変すぐれたもので全国でも有数の爽快感のある道路として知られています。

先に説明した石羊は大げさでなく本当に遠くから見て羊のように見え、まるで英国の田舎風景のような趣もあります。
ただ山口県はこの秋吉台カルストロードを県を代表する観光資源として現在大々的にアピールしているため、シーズン中や週末などには交通量が増えて思うように走行ができないということもあるようです。

なお公道以外にも秋吉台にはけもの道のような未舗装道路がいくつかあるのですが、一般のバイク車輌が侵入することは禁止となっているのでオフロード走行をしたいという人は期待をしない方がよいでしょう。

バイク走行をしても楽しい場所ではありますがより秋吉台らしい自然を堪能したいなら、一旦バイクを下りて周辺を散策するという方法もおすすめです。

山口県は関西方面から九州に渡る経由地とされてしまうことも多いのですが、ぜひとも一度中国自動車道美祢I.C.で一旦降りて、秋吉台方面へと足を伸ばしてみてもらいたいです。
日本海側に抜けたところにある萩・三隅道路も日本海らしい美しい景観のある場所です。