弘法大師空海修行の地として東土佐文化として栄えた町
高知県室戸市は高知県南東部にある切り立った崖と鋭利に細く伸びた地形が特徴的な場所です。
歴史的にも古くから人が生活をしてきた場所であり、地形的に恵まれていたことから文化的にも政治的にも重要な拠点として機能をしてきました。
室戸市の最南部にあるのが室戸岬で、シンボルである室戸岬灯台を始めとし岬周辺には数多くの観光スポットがあります。
ツーリングをするときの中心的ルートとなるのが「室戸スカイライン」で、高台から岬に向かって走行をしていく様子はまるで空高くに向かって進んでいくかのような感覚があります。
四国一周ルートをとる場合にも室戸岬はよく経由地となっており、国道55線でちょうど鋭利な崖を一周するような形で室戸市の湾岸を進んでいきます。
室戸湾岸沿い独特の景色が巨岩・奇岩の並ぶというもので、海岸線を走りながら見られる岩の影が非常に幻想的な光景となって映ります。
室戸岬周辺にはビシャゴ岩やエボシ岩といった珍しい岩があり、バイクで乗り入れができませんが約2kmの遊歩道では亜熱帯植物の並ぶ岩礁と荒波という景色を間近に見られます。
室戸岬独特の地形と言えるのが、湾岸沿いに平らな集落があるのに対し、内陸に入ったすぐのところに突然大きく隆起した崖ができているということです。
これは室戸岬がかつて地震を伴う地殻変動によって形作られた場所であるからで、現在も100年に20cm程度の隆起が起こっていると言われます。
現在住宅地や道路として使用されている海岸線の低地はかつて海面に沈んでいた場所ということもあり、切り立った崖の断層は液状化した砂が隆起したらしいゴツゴツと粗く盛り上がった地形となっています。
室戸の美しい水を味わうツアー
室戸の主な産業は古くからの歴史と珍しい地形を生かした観光産業ですが、他にも名産加工品や水産業が発達しています。
中でも注目なのが室戸沖で汲み上げられる海洋深層水です。
海洋深層水は室戸海洋深層水研究所によって地上に汲み上げられ「シレストむろと」というプールと温泉施設でいち早く利用をされています。
海洋深層水を使用した塩として「深海の華」といった名称などで販売をされており、通常の塩と異なる豊富なミネラルがあるとしてお土産店に並んでいます。
道の駅で地域限定品として販売されている「高知塩キャラメルポップコーン」はまさにこの室戸の塩を使って作られたもので、子供にも大人にも大人気です。
もちろん水そのものもペットボトル入りで販売されており、ツーリング中の水分補給におすすめです。
海に面した道路に作られている飲食店もあり、大きな窓から見える室戸の景色を見ながらの地元産海産物の料理が楽しめます。