本州縦断の最北到達点となる津軽半島を巡る
本州最北県である青森県は、北部に津軽半島と下北半島の2つの半島を持っています。
このうちより北部にあるのは下北半島なのですが、北海道へ渡ることができる青函トンネルがあるのはもう一つの津軽半島の方です。
津軽半島は東北新幹線から北海道新幹線への乗り入れもできるようになっており、本州と北海道をつなぐ拠点となっています。
そのため北海道ツーリングの中継地として立ち寄ることが多いのですが、ただ通り過ぎるだけではちょっともったいない見どころがあります。
まず本州南部から北上をするルートで利用をすることになるのが「国道339号線」でこれは弘前市内からまっすぐ津軽半島まで北に向けて敷かれています。
旅行者だけでなく青森県民にとっても重要な役割をしているのがこの国道339号線で、非常に走りやすい道路環境をしているだけでなく、周辺の自然風景が大変美しいことで知られます。
特に景色がよいのが五所川原市を抜けて十三湖の北に抜けてからで、日本海に望みながら進行する小泊~竜飛岬までのルートはベテランライダーも喜ぶ雄大なワインディングロードとなっています。
青森県は三方を海に面しつつ内部には多くの山岳地帯を有するという非常に独特の地形をしているのですが、それを身をもって感じることができるのがこの国道339号線と言ってもよいくらいです。
海沿いのなだらかな道が突然に大きな山岳地帯に入り込むといったギャップがなんとも言えない味になっており、風景の変化を見ながらのツーリングは非常に楽しみの大きいものです。
「津軽富士」である岩木山を眺める風景
青森県の中で最も標高が高い山となっているのが弘前市にある岩木山です。
岩木山は標高1625mと高さ的には全国の他の山よりもやや低めですが、裾野の広い雄大さと周辺に隣接する山がないことから富士山によく似た雰囲気があります。
そのため「津軽富士」とも呼ばれており、国道339号線を進行しつつ遠目に見える山の姿は青森ならではのものとなっています。
また日本海側ならではの景色として海に沈む夕日があり、海岸線からは遠景に見える岩陰の中に沈んでいく美しい夕日が眺められます。
時期によっては漁師が日没後から漁に出かける様子を見ることができますので、日本海を進む漁船の明かりという珍しい夜景も出現します。
小泊~竜飛岬までのルートの途中を走行する五所川原市はねぶたまつりで使用するねぶたの制作場所としても有名です。
青森ねぶた祭は毎年8月2日~7日までの短い期間ですが、五所川原立佞武多は常時3台が展示をされているので夏場以外の時期に訪れた人にとっても巨大なねぶたの姿を観光することができます。