意外と多い信号待ちでのトラブル
バイク走行中のリスクといえば転倒や交差点での自動車との衝突などをイメージしがちですが、実は信号待ちでのトラブルも非常に多いトラブルのひとつです。
無防備に停車しているところに後ろから衝突されるというケースは、走行中に車に追突された件数よりも実は圧倒的に多いというデータもあります。
特に、車の運転手が会話やスマホのながら運転などが原因の前方不注意によって、バイクに衝突してしまうということがあります。
簡単に言うと、車の運転手が前をよく見ていないということが原因でこの事故が起きてしまうことがとても多いのです。
特に都市部では、バイクが停車中に車に追突されるというパターンの事故が非常に多く観測されています。
都内で起きた走行中に車に追突された事故と停車中に車に追突された事故では、何と7倍もの差があり、停車中に車に衝突されるという可能性の方が圧倒的に高いんです。
体がむき出しになっている以上、車と比較してもバイクは被害が大きくなってしまうことが予想されます。
たとえ停車中であっても、気が抜けないのがバイク走行と言えるんです。
停車している限り自分が加害者になることはないものの、道路の上に無防備な状態でいる限りは常に身の危険があるという意識を持ちましょう。
衝突リスクを下げるためにできることはある?
無防備な停車中のバイクに車が衝突してくるというまさに不意打ちの追突事故、衝突のリスクを避けるため、バイカーにできることはゼロではありません。
まず大前提として、停車中も走行中と同じように周囲の交通や車の状況に十分に注意を払いましょう。
信号で止まっているときはついつい休憩気分になりがちで、走っている時なら気づいたような事に全く気付かないということがあり得ます。
「もしかしたら、後ろの車のドライバーは前を見ていないかもしれない」という意識を常に持ち、スピードを落としているかどうか、徐々に自分に近づいてきていないかなどを意識しましょう。
最近ではこのような停車中のバイクへの追突事故や玉突き事故などを防ぐために、衝突被害軽減ブレーキという機能を搭載した4輪自動車も普及しつつあります。
しかしそれは100%事故を防いでくれるものではなく、反対に運転手が過信して事故につながってしまっているということもあります。
前方や走行中からの衝突であれば身構えたり自分を守る何らかの行動が取れるものの、突然後方から車にぶつかられるとなると、まったくの不意打ちとなりケガのリスクも高まります。
自分で事故を起こすことはない停車中であっても、事故をもらって怪我をする可能性があるという意識を持ち、停車中も常にミラーなどを確認する習慣をつけるようにしましょう。